そろそろゴールデンウィークがはじまりますね。
今僕が働いている沖縄のホテルは、さぞかしお客さんが増えるのでしょう。
県外の方や外国からお越しになる方が多くいます。
今日は買ったはいいけれど本棚に眠っていた一冊を読破したので感想を書きたいと思います。
アルバート・カミュの著書である『異邦人』を読破しました。
高校生くらいの頃からカミュという作家がいることは知っており、『異邦人』という本があることも知っていましたが、ようやく、読み終えることができました。
読み終える、と言ってもそれほど長編というわけではなく、新潮文庫から出版されている窪田啓作訳のものを読みました。
本編のページ数は127ページ。
読み始めると中断する気になれず、一気に読むことができました。
やはりこの物語の中心はムルソーといえるでしょう。
母の死の後に人を殺してしまい、人を殺した理由を彼ムルソーの言い分では「太陽のせい」だという彼の理性や性格、思考がうまく描写されていると思いました。
ムルソーはアラビア人を一人殺してしまうのですが、その時の自然、つまり浜辺や太陽、海などに神秘的なものを感じました。
私のなかでは未だになぜ、一発打ち込んだ後に少し時間を空け、さらに4、5発打ち込んだのか謎です。
ムルソーは自分にあまり興味がなく、また他人にもそれほど興味がないように思います。
周りの体裁を気にするよりも、自分の本能で生きている、といったほうが適切かもしれませんが、母が亡くなっても涙を流さないところは少し人間味が欠如しているような印象を持ちました。
また、もともとアラビア人殺害の罪で告訴されたにもかかわらず、なぜか母親の死にたいするムルソーの態度が裁判上の論点になってきているかのような話の展開にも関心しました。
物語には敬虔な検事や神父が登場するのですが、彼らが頑なに信じていること、それは神だったりするのですが、ムルソーは死刑宣告後も神を全く信じません。ムルソーは何に救いを求めるのか、そもそも誰かに救いを求めること自体、ムルソーの頭のなかにはなかったのかもしれません。
この世に絶対的なものは存在しない、そんなメッセージが物語全体をとおして感じられた一冊でした。
白井浩司さんの解説も、読み応えがありました。
もう一度はじめからじっくり読みたい一冊です。
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