2014年1月25日土曜日

ブラックスワン 上

ブラック・スワン 上
ナシーム・ニコラス・タレブ 著
望月 衛 訳











ブラックスワンとは、何か予期しないとてつもなく破壊力のある出来事、と自分で理解しました。

FXのトレードで、アベノミクスの量的緩和のニュースを知り、円安だ!ドルを買おう!と思って買ったら思いもよらぬ円高になった、とは少しニュアンスが違うのかもしれません。

予期しない、ということは、予期しない、ということなので、堅調か、軟調か、二つに一つのことには当てはまらないのかも知れません。



情報には毒があって、避けた方がいいことを後で説明する。

仕事の世界の細かいところになんか、なんにも面白いことはない。品がなくてどんよりしていて横柄で、欲が深くて知能が低くて身勝手で退屈な世界だ。



この本は、1章から10章まであるのですが、1章では、人は世界で起きていることがわかっているつもりである、ということが言いたいのかな、と思いました。


第2章に出てくるイェフゲニアという人物を僕は知りません。
調べてみましたが、架空の人物?なのでしょうか。Googleで検索しても、思うような結果を得ることは出来ませんでした。


作家とパン屋さん、投機家とお医者さん、詐欺師と売春婦違いを考えると、いろいろな営みが分かりやすくなる。
世の中の仕事は、仕事量を増やさなくても稼ぎを何桁にも増やせる仕事と、仕事量と仕事時間を増やさないと稼ぎが増えない仕事、つまり重力に縛られた仕事に分けられるのだ。



たしかに、そうだと思いました。僕は前者の方になりたいです。
仕事量を増やさなくても稼げる、というか時間を有効に自分にある程度満足いく量使用する事ができ、かつ人並みに稼ぐ事ができる状況に身を置く事ができればとても満足です。

幸福について近年では科学的な裏付けをもって研究する事ができるようになってきています。
「お金」と幸せの関係は面白いものがあるようです。
必ずしも、お金をたくさん持っているひとが幸せではない、ということがある研究では実証されているようなのです。

最近放送していたテレビ番組では、幸せになれるお金の使い方、というテーマでどのようにお金を使用すれば、幸福度を上げる事ができるか話していました。

ひとつに、お金で物質的な満足を買うよりも、経験を買った方が満足することが分かったそうです。
これは納得ができました。
経験を買うくらいのお金は欲しいです。


前述の引用で仕事と労働の関係を引用しましたが、その点に関して著者のナシームは、次のパラグラフで前者のような仕事を、一握りの巨人と、たくさんの小人がいる仕事、というように述べています。
前者のような仕事をするには、一握りの巨人にならなければいけないということです。
なれるでしょうか。


第3章では、わからない専門用語が出てきました。
ベキ乗数、パレート=ジップの法則、ユール分布、レヴィ過程、フラクタル分布など。
経済用語でしょうか。
また、よく登場する単語に「ベル型カーブ」というものがありました。
この単語も知らないものだったので、Googleで調べてみました。


ベル型カーブ:正規分布曲線とも言うらしい。 株式の95%は、この鋳造のベル型の中に収まるらしい。Wikipediaを見てみると、なにやら数式が書いてあり抵抗感を抱きました。

懐疑主義:哲学的で一言でまとめるのは難しいですが、簡単に言えば、当たり前のことに疑ってかかる、みたいなイメージでしょうか。


七面鳥とはなにを意味しているのか

第4章で説明されている七面鳥が、いったい何の事なのか、理解することができませんでした。


しかし、私の経験してきたことをすべて振り返ってみても、私は一度も…(注釈)…とりたてて言うほどの事故には遭わなかった。〜
E・J・スミス
RMSタイタニック号船長


彼の言葉が、ブラックスワンに出くわす影響力を物語っているように思います。

第5章に出てくる、ズーグルやブーグル、というのもわかりませんでした。

5章を読んでいると、最近話題の統計学についての本を読みたくなりました。

著者によると私たち人間は、リスクを取りに行くような性質を持っているそうです。
彼の言葉を借りると、りろくに知りもしないのにリスクは取らない方がいいと言っています。

ウォーレンバフェットもそのようなことを言っていました。
自分が知らないことや、きちんと説明する事ができたい事象には手をださないこと、つまり大きなリバレッジをもつようなFXなどの取引には手を出さないということでしょうか。
最後にゼロを欠けるとゼロになる。というバフェットの考え方に似ていると感じます。

デブのトニーとドクター・ジョンの話は納得しました。
枠の外にいるトニー。
枠の中で物事を考えるジョン。 
みなさんはどちらになりますか?

ブラックスワン、少し難しくて、抽象的な文体でしたが続いて下巻も手に入れば読んでみたいと思いました。



2014年1月11日土曜日

深夜特急3 インド・ネパール

こんにちは。
深夜特急3  インド・ネパール編を読みました。




深夜特急3  インド・ネパール編
沢木耕太郎


前回のマレー半島・シンガポール編では、なんとなく物足りなさを感じていた沢木さんですが、インドのカルカッタに到着してからというもの、胸が騒ぐ体験に多く出くわしている気がします。

沢木さんの行動で凄いと思ったのは、闇ドルの両替シーンから始まる一連のやりとりです。大男と駆け引きをして譲らない態度は、もし自分がそんな状況に身を置いた時に沢木さんのような行動が取れるかどうか、あまり自信が持てません。

そんなスリリングな状況を筆者である沢木さんは楽しんでいるようです。刺激を受けるのが好きなんだなと思いました。
そして色んな場面で遭遇するインド人の厚かましさを感じました。それがインド人なのでしょうか。何回か日本のインド料理屋に行ったことがありますが、そんなに厚かましく思ったことはありません。
地元に行ったらわかるのでしょうか。

西洋人女性2人の優しさ、弱っている時の助けはとてもありがたいです。

やっぱり世界中を旅してみたいと思わせる作品です。

末巻の二人の対談で、旅をしている途中に身体が弱ってくると死んでもいいような気持ち、どうでもよくなってくる気持ちになってくると書いてありました。
そのように思わせる程の旅にある意味恐怖しました。

ロンドンまでバスで行く、というものが意味することは、今と当時では少し異なるかもしれませんし、そんなに変わらないかもしれません。

次は4作目、シルクロードです。
どんな旅が待っているのでしょう。

2014年1月8日水曜日

告白

こんにちは。
今回は『告白』という小説を読んだので感想を記録します。


告白
湊かなえ




読み終えて、ため息をついてしまいました。
悲劇的な作品だと思いました。

森口先生の復讐劇です。

果たして森口先生は爆弾を本当に移したのでしょうか。

中島監督の言われるように、『告白』の登場人物達、特に森口先生はどこかで嘘をついているのではないかと思わせます。

生徒を守る義務がある。という倫理観を持っており、旦那さんが教師である森口先生。
僕としては、森口先生が完全に復讐に染まったとは思いたくありません。

その点、読者によって意見が分かれるところだと思います。

告白からは、母と息子の愛情を感じました。

読んだ後にスッキリ爽快、な気分にはなれないストーリーですが、確かに登場人物たちが頭の中に居残る物語です。

ウェルテルはあれからも熱血教師をしているのか。
何も知らないウェルテルは、知らぬが仏か知らぬが恥か、どちらとも言い難いポジションでした。

思った以上にアンハッピーな締めくくりに、ため息まじりに文庫本を閉じました。

映画では、松たか子さんが森口先生を演じているそうです。
役にハマりそうです。

他の作品も挑戦してみようかな。