2014年4月14日月曜日

フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理
サイモン・シン

みなさんこんにちは。
今回、『フェルマーの最終定理』という本を読みました。
この本には、中世ヨーロッパで法律家として仕事をしていたピエール・ド・フェルマーというフランス人が、本の余白に残した命題が真かどうかを確認する作業を何世紀にも渡っておこなうという数論に対する人類の情熱が書かれいます。

また、数々の数論者たちが残した名言的なものも時々登場して、感銘を受けました。
以前、『素数の音楽』という本も読んだのですが、その時と同じように、これまで数学・数論に興味の無く苦手意識で拒否反応を示していた僕にとって、数のロマンを教えてくれた一冊になりました。

そしてアンドリュー・ワイルズというイギリス人が、何年も秘密裏に自分の屋根裏部屋に引きこもり、数の宇宙を冒険した結果、ようやく高度な技術を用いて証明に成功した経緯が書かれています。
この本の凄いところ、というか読者を引きつけるところは、難しく書かれていない(数式がつらつらと書かれているわけではない)というところではないか。
物語風に、数論にかける情熱が伝わってくるように、そして読み手が数というものに興味を持たせるような書かれ方をしています。


ちょっぴり、名言を以下にメモしておきます。
ゲーデルの不完全性定理を受けて、アンドレ・ヴェイユいわく、
「神は存在する。なぜなら数学が無矛盾だから。そして悪魔も存在する。なぜならそれを証明することはできないから」
数学者のE・C・ティッチマーシェ
「パイが無理数だと知ったところで何のやくにもたたないだろうが、知ることができるのに知らないでいるなんて耐えられないではないか」


トルエルというゲーム理論の問題は、考えてみると面白い問題でした。
そのゲームの概要を以下に書いておきます。

クロ氏とシロ氏とグレー氏の三人がもめごとの解決のためにピストルで決闘をする。クロ氏はあんまりピストルが上手くないので、3回に一回の割合で命中する。グレー氏はまあまあで二回に一回の割合で命中する。シロ氏は百発百中である。公平を計るためにクロ氏、グレー氏、シロ氏の順に発砲することにした。クロ氏は、はじめのターンにどこを狙うべきか、という問題。クロ氏は空に向かって発砲するべきである。

この理論を知っていると、生き残る確率がはるかに向上します。


また、素数について、以下のような不思議な数の並びかたがあるそうです。
31
331
3331
33331
333331
3333331
33333331
は素数
333333331は素数ではない。
一見規則性があると見受けられそうですが、9桁目になると、その規則性が根本から崩れてしまうということです。
素因数分解すると、333333331=17×19607843になるようです。


読み終わって思った事は、フェルマーは本当に、最終定理を証明する事ができていたのだろうかということです。
きっと、ワイルズが用いた手法でフェルマーは証明していないだろうし、だとすれば、フェルマーはどのような証明をおこなったのか、とても気になるところです。
ワイルズの証明が掲載されている論文はネットで閲覧可能だったのでリンクを貼っておきますが、この論文を理解する事ができる人がどれくらいいるのかも気になります。
人間の脳の凄さを改めて認識します。

論文のリンク:http://www-math.unice.fr/~brunov/Cours/Cours%20Algebre-Arithmetique%20L3%202007-2008/Fermat-Wiles.pdf

2014年4月12日土曜日

宮本武蔵1

みなさんこんにちは。
今日は、昨日本屋さんで購入した『宮本武蔵』の一巻を読み終えました。

吉川英治さんの著書で、新潮文庫から出ているものを買いました。
『三国志』も今5巻目あたりまで読み進めているところなのですが、以前木村拓哉さん主演の2時間スペシャルドラマ宮本武蔵を見て、本を読みたくなって購入しました。

宮本武蔵の名ばかりは、幼い頃から知っていましたが、一体何をした人なのか、その素性を詳しく知らず、歴史本にもあまり登場しないので彼の成し遂げた事など、特に詳しいわけではありません。

『宮本武蔵』について冒頭で著者が述べる事によると、一応は史実に基づいた物語である、ということです。
時代は徳川家康が天下をとり、信長や家康の活躍していた時代よりも泰平な時節。
そんななか、大きな夢を持った一人の田舎者、武蔵の生きる物語といったところでしょうか。
『三国志』もそうですが、この『宮本武蔵』にも、人間の本質というか、どう生きるのか、人の生き方みたいなものが描かれていると思います。
人徳の厚い劉備、少し不器用ではあるが、男らしい武蔵。

特に印象的だったのは、沢庵が武蔵をおびき寄せ、説教する場面です。
なんとも沢庵という人物は、おちゃらけているようで、しっかり眼を開いて物事を見、考えているなあと感じずにはいられませんでした。
『宮本武蔵1巻』ではなかなか存在感のある人物でした。
次巻からも登場して欲しい人物です。

また、物語に登場する女性たちも特徴的な人物であり、今後の行方が気になる3人の女性がいます。
なんといっても、お通は武蔵とどのような再会を果たすのか。
辛辣な過去を持つお通。しかし彼女の美麗さを想像すると、この先必ずまたしても行く手を阻む障害が待ち受けていそうな気がしてなりません。
お甲も気になりますが、朱美の行く末も気になる要素の一つです。

最後に余談ではありますが、青空文庫にも宮本武蔵シリーズは全巻揃っていました。
しかし、今回実際紙媒体の本で読んでみて、やっぱり読書は紙の本に限るなあ、と感じずにはいられませんでした。